お嫁ちゃんへのプレゼント。チラッと見える内布がこじゃれたペンケース

レザークラフト

きっかけ

お嫁ちゃん:「筆箱が欲しい、色鉛筆とかたくさん入るやつ。ちょっとアクセントもあってかわいいやつ」
そう、お嫁ちゃんがこんなことを言い出した。
お嫁ちゃんは幼稚園の先生をしていた経験があって色鉛筆とかハサミとか[のり]とかを筆箱の中に入れていた。
結構な量だ。普通の筆箱じゃ入りきらない。
これまでは、複数の入れ物(筆箱じゃない物もあった)に分けて入れていたが、その内、使っていた1のファスナーが壊れて「イーッ!!」ってなってた。
案の定、代わりの筆箱が欲しいと言い出した。
注文のきっかけとしては、こんな感じだった。
お嫁ちゃんがネットで探したサンプルを見てみたら、筆箱と言うよりはポーチと言った感じの入れ物がご所望のようだ。

さてさて、どうしたものか、
大きさは聞けばわかるが、「ちょっとアクセントがあって、かわいいやつ・・」これが難解だ。
まず問題は「かわいい」の概念が乏しく、「どんなのがかわいい?」てな感じだ。

そもそも、おっさんの作品のコンセプトは質実剛健が基本になっている。
パーツの一つ一つの形や素材にはそれぞれに意味を持たせたい。
そんな、おっさんとお嫁ちゃんが筆箱のサンプルを探していた時の会話はこんな感じだ。

お嫁ちゃん:「このポーチだったら、ちょっと小さいけど、これ(なにやら飾りのようなもの)が付いてる所がちょっとかわいいかも」
おっさん:「それって何に使うの?用途は?」
お嫁ちゃん:「用途は特に無いと思うけど、[かわいい]やん」
おっさん:「無くても大丈夫じゃないの?」
お嫁ちゃん:「無かったら、いらん」
おっさん:(これだよ・・この[かわいい]の感覚が私には無いのに[かわいい]ものをご所望とは・・どないしょ・・)

考えた結果、内布でチラッと見えるアクセントを付ける方向で検討。
革の床面(裏地)が毛羽立って端切れが出てしまう。
そこに消しゴムのカスなんかも混じると汚くなってしまうので、内布は機能的にも必要だ。
その機能にちょっとアクセントを付けてもおっさんのコンセプトから外れることは無い。

それをお嫁ちゃんに提案したら、「ちょっとわからんから、とりあえず作ってみて」とのこと。

とりあえずって、ダメだったら無駄になるんですけど・・・
そんな思いで作った筆箱がこれです。

内布部分がカラフルなのがかわいい?


ちらっと内布が見えるフォルムで高さを変えれば収納量も自在に変えられる。
そんな、筆箱は如何?

お嫁ちゃん:「お、ええやん、ありがとう、使わせてもらうわ~」
おっさん:(良かった良かった)

作り方

カット

まずは、頭の中でイメージした筆箱を型紙に落として、革をカットする。
カットしたパーツの数は5つ、各パーツの端(コバ)を磨いて美しく仕上げる。

パーツは5つ

ファスナーの縫い付け

ペンの取り出し口はファスナーと考えていたので、まずはファスナーを取り出し口に縫い付ける。
ファスナーを縫う時の注意点
・ファスナーの布部分は革より薄く、よれやすいので一針一針よれないように伸ばしながら縫っていく。
・ファスナーの開始と最後の仕上げは特に丁寧に仕上げる。

ファスナーを取り付ける

本体部分に内布を縫い付ける

そこになる部分を折り返して縫っているのですが、その縫い糸に内布を巻き込んで縫います。
これで、内布が筆箱内部で動くことが無いように固定できます。
今回の筆箱の大きなポイントがここにあります。
鞄などの内布は基本的に袋状の口部分で縫い合わせ、袋の中は縫っていない作りとなっています。
その為、袋の中で内布はブラブラした状態になっています。
しかし、この筆箱なら底部分で内布を固定し、更に側面でも固定するので内布が中でブラブラすることはありません。
革と一体になったような状態となります。

本体に内布を巻き込む形で縫う

ファスナー部分の結合

ファスナーを取り付けた部品と本体とをぬい合わせます。

ファスナーを付ける

側面の結合

側面2つを本体と縫い合わせていきます。
ここのポイントは本体と側面を縫うのは問題ないですが、側面とファスナー部分も縫い合わせる必要があります。
この縫い合わせでファスナーの裏面を隠すことと、
筆箱の中身がこぼれ出ないようにすることの2つの目的があります。
ここまでできれば、ほぼ完成です

側面とファスナー部分を同時に縫っていく

ファスナーの持ち手を作る

ファスナーの持ちて部分はファスナーを買った時点でトップがついていますが、ここも、内布のチラ見せを狙って、作ってみました。

仕上げの持ちてを縫う

そして、完成!

追伸

上記の筆箱はお嫁ちゃん用にちょっと大きめの筆箱でしたが、更に改良を加え、且つ、コンパクトにした筆箱改がこちらです。
幅・長さは同じながら、高さを半分にしてみました。
改良した点はファスナー部分の縫い方と側面とファスナー部分の留め方を金具にした点です。
結果として、すっきり、丈夫に仕上がりました。

改良版の筆箱、お嫁ちゃんの筆箱よりちょっと上等な革を使ってみました。

ファスナーと側面は金具で固定してみました。

お嫁ちゃんのよりは小さめの筆箱になってます

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